読みやすい文章の型を学ぶ

5. 読みやすい文章の型を学ぶ

ここでは、論理的な文章の型について学んでいきましょう!

また、読みやすい文章を書くコツを5つ厳選して紹介します。

論理的な文章の型

世の中には、多くの「文章の型」が存在します。

多くの人が思い浮かべるであろう「起承転結」、論文でも用いられる「叙述型」など……。

偉大な先人たちによって、数えられないほどの文章の型が考えられてきました。

しかし、それら全てを覚えるのは不可能です。それにその必要もありません。

まずは、「PREP法」という型を覚えておけば困ることはないでしょう。

この型に沿って文章を構成していけば、誰でも論理的で簡潔な文章を書くことができますよ。

論理的で簡潔な文章の型「PREP法」とは

PREP法とは、文章やプレゼンの構成技法のひとつです。

以下の4単語のイニシャルから成る造語で、はじめに結論から切り出すことが特徴です。

  • Point(結論)
  • Reason(理由)
  • Example(具体例)
  • Pont(結論)


結論からはじめるのは、文章を読むときやプレゼンを聞くとき、人間の集中力がもっとも高いのは開始数十秒とされていることに起因します。

では、なぜWebの記事ではPREP法がよく用いられるのか。

それは、Webの読者は文章を読みたいわけではないからです。

多くの人は、痩せたい、キレイになりたいなど、何かしらの悩みや不安を解消するためにWebの記事を読みます。

そして、解決したいことが明確であるがゆえに、それに対するクリティカルな回答を求めています。

答えが書いてないと判断されてしまえば、わずか数秒でサイトを離れてしまいます。


このように、せっかちなWebの読者に情報を伝えるフォーマットとして、結論から述べる「PREP法」はたいへんマッチしているのです。

では、PREP法を具体的にどのように使えばよいのかを見ていきましょう。

PREP法を用いた文章の例

例1.

これからパソコンを買うならMacBookがおすすめです。(結論)
なぜなら、あらゆる操作が直感的に行えるからです。(理由)
たとえば、トラックパッドは細かな動きも検知してくれるので、まるで指でカーソルを動かしているかのような感覚で操作できます。(具体例)
このように、これからパソコンを買うのであればMacBookがおすすめですよ。(結論)

例2.

私はフリーランスになろうと考えています。(結論)
なぜなら、場所に縛られずに働きたいからです。(理由)
フリーランスになることができたら、仕事が少ない田舎にもUターンできるはずです。それにオフシーズンに通常よりも安く旅行に行けます。(具体例)
以上の理由から、私はフリーランスになりたいです。(結論)

読みやすい文章を書くための5つのポイント

読みやすい文章を書くために気をつけるべきことは、実のところそれほど多くありません。

ここでは、その中からさらに厳選した5つのポイントをお伝えします。

これらを意識して記事を書くだけで、読みやすい文章を書くことができますよ。

ポイント1. 一文一意を徹底する

Webの文章は、一文で伝えることはひとつに留める「一文一意」が基本です。

Webの読者はとにかくせっかちです。

なるべく早く答えにたどり着きたいと考えています。

そのため、冗長で読みにくい文章になることは絶対に避けなければなりません。

一文一意を心がけることで、簡潔で読みやすい文章を書けるようになります。

この「一文一意」のルールは、ここでお伝えするポイントの中でも特段重要なことなので、これだけは覚えておいてくださいね。

ポイント2. 適度に改行・空改行する

現在、70~90%の読者はパソコンではなくスマホでWebの文章を読んでいるといわれています。

そのため、スマホでも読みやすいよう適度に改行して余白を持たせることが大切です。

記事を一通り書き上げたら、必ずスマホでも読み返す癖を付けましょう。

ポイント3. 同じ文末表現が連続しないように心がける

読みやすい文章とそうでない文章の大きな違いのひとつが「文末表現」です。

「~です。~です。~です。」のように同じ文末表現が連続すると、読んだときのテンポが損なわれてしまいます。

日記のような文章になりがちなのも、この文末表現が原因ですね。

断定の「です・ます」以外にも、以下のような文末表現を組み合わせて、スムーズに読めるテンポのよい文章を目指してみましょう。

  • ~ではありません(否定)
  • ~ください(指示)
  • ~しょう(推量)
  • ~ではないでしょうか(疑問)
  • ~そうです(伝聞)
  • ~ね
  • 体言止め

ポイント4. 冗長な言い回しをしない

以下のような言い回しは、”くどく”感じられるのであまり好まれません。

  • 二重敬語
  • 「~することができる」→「~できる」
  • 「~させていただく」→「~いたします」
  • 「まず最初に~」→「まず」または「最初に」(どちらも同じ意味)

これらは、話し言葉の感覚でついつい使ってしまいがちです。

慣れないと自身の言い回しのクセに気づきにくいので、書き上げた文章を音読すると冗長な言い回しを発見しやすいですよ。

ポイント5. 表記ルールを統一する

明確な意図がない限り、記事内での表記は統一するよう心がけましょう。

表記にばらつきが生じていると、読者に読みにくさを感じさせてしまう恐れがあります。

小さなことのようにも思えますが、これも読者がページを離れてしまう原因になります。

たとえば、以下のようなものは積極的に統一していきたいですね。

  • 漢字とひらがな、カタカナのどれで表記するのか(おすすめ、お勧め、オススメ)
  • 英数字は原則半角で統一する
  • 時刻(午後10時、22時、20:00)
  • 金額(1,000円、¥1,000)

なお、クライアントによって異なる表記ルールを定めていることも珍しくありません。

その場合は、それぞれのクライアントの意向に沿って記事を書きましょう。

本日の課題:前回書いた記事をブラッシュアップする

今回の内容をふまえて、前回「Webライティングのフローの理解」の課題で書いた記事をブラッシュアップしましょう。

ここでしっかり記事を作り込んでおくと、仕事を獲るときにサンプルの記事として使うことができますよ。

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